間取り別のレイアウト:1K、1LDK、2LDKで何が変わるか
間取りは、居室の数を示す数字と、台所まわりの規模を示すK・DK・LDKを組み合わせて住戸の構成を表した記号で、同じ6畳の居室でも畳の規格によって8.67m²から10.94m²まで、最大でおよそ26%の面積差があります。
先頭の数字は居室の数を表し、続くアルファベットは台所まわりが何を兼ねるかを表します。1Rは居室と台所が同じ空間にあり、1Kは扉で分かれ、1DKは台所側に食事のための広さが加わり、1LDKはそこにくつろぐための広さが加わります。2LDKは居室が2部屋になります。表記が変わる境目は台所側の面積であって、設備の等級ではありません。
数字とアルファベットは、部屋の何を指しているか
数字とアルファベットが指しているのは部屋の数と用途であり、部屋の広さではありません。賃貸で流通する主な種類は次の6つです。レイアウトの観点では、記号ごとに最初に決めるべきことが変わります。
| 表記 | 部屋の構成 | レイアウトで最初に決まること |
|---|---|---|
| 1R(ワンルーム) | 居室と台所が一室 | 調理する場所と寝具の距離 |
| 1K | 居室と台所が扉で分離 | 居室の4面すべてを家具に使えるか |
| 1DK | 居室+食事のできる台所 | 食卓を台所側に出せるか |
| 1LDK | 居室+食事とくつろぎを兼ねる一室 | どちらの部屋で寝るか |
| 2DK | 居室2部屋+食事のできる台所 | 2部屋の役割分担 |
| 2LDK | 居室2部屋+LDK | 3つ目の用途を置く部屋 |
K・DK・LDKの呼び分けには、広告表示のうえでの下限があります。不動産の表示に関する公正競争規約が定める畳数は次のとおりです。
| 表記 | 居室が1部屋 | 居室が2部屋以上 |
|---|---|---|
| DK | 4.5畳以上 | 6畳以上 |
| LDK | 8畳以上 | 10畳以上 |
この規約が決めるのは、売主や貸主が広告でその部屋を何と呼べるかであって、建物がその広さを備えなければならないという建築の基準ではありません。下限ちょうどの台所も、その倍ある台所も、同じLDKと表示されます。同じ規約は表示に使う1畳を1.62m²以上(壁心面積を畳数で割った値)と定めており、この1.62m²は本ページが既定とする江戸間の1畳1.549m²とは別の数字です。江戸間の6畳は実寸2.64m×3.52mの9.29m²、広告で6畳と表示できる下限は9.72m²です。
図面のなかには、居室の数に入らない部屋や、家具をいっさい置けない場所も書かれています。Sやサービスルーム、納戸と記された部屋は、建築基準法が居室に求める条件を満たさないため居室として数えません。PSは給排水管を上下階に通す縦穴で、床から天井まで塞がっています。CLはクローゼット、WICはウォークインクローゼットです。記号の一覧と寸法の読み取りは、間取り図の読み方のページが扱います。
「広い間取り」は、何m²からを指すか
広い間取りかどうかは記号では決まらず、畳数を実寸に直して初めて比較できます。1畳の寸法は規格ごとに4種類あり、同じ「6畳」でも2.55m×3.40mから2.865m×3.82mまで開きます。賃貸で全国的に使われるのは江戸間で、本ページも江戸間を既定とします。
| 規格 | 1畳 | 6畳の実寸 | 6畳の面積 |
|---|---|---|---|
| 京間 | 1.910m×0.955m | 2.865m×3.820m | 10.94m² |
| 中京間 | 1.820m×0.910m | 2.730m×3.640m | 9.93m² |
| 江戸間 | 1.760m×0.880m | 2.640m×3.520m | 9.29m² |
| 団地間 | 1.700m×0.850m | 2.550m×3.400m | 8.67m² |
差は2.27m²、率にして最大でおよそ26%です。1畳あたりに直すと江戸間は1.549m²なので、江戸間で8畳は12.39m²、10畳は15.49m²、12畳は18.59m²になります。1LDKの広さを比べるときも、LDKが10畳と書かれていれば15.49m²が出発点で、そこから壁の厚みぶんが引かれます。
間取りが決めるのは、家具を置ける壁の長さです
家具を置ける壁の長さは、居室の畳数ではなく、扉と窓と収納が壁のどこを占めているかで決まります。江戸間6畳の居室は2.64m×3.52mですから、長辺は3.52mが2面、短辺は2.64mが2面です。ここに幅120cmのセミダブルを長辺に沿わせると、短辺に残るのは144cm、幅97cmのシングルなら167cmです。
残った幅がそのまま使えるわけではありません。人が1人通るには60cm、2人がすれ違うには90cm、開き戸やクローゼットの扉を開けるには90cmが要ります。144cmから通路の60cmを引くと、置ける家具の奥行きは84cmまでです。この引き算は1Kでも1DKでも1LDKでも同じで、変わるのは引き算を始める壁の長さだけです。
玄関、トイレ、階段は、記号の外側で寸法を食います
玄関やトイレや階段の広さは、間取り記号には現れません。1LDKという表記は居室とLDKの数を示すだけで、玄関の土間の奥行きも、廊下の幅も含んでいません。広い玄関かどうかは、図面に書かれた土間の寸法から拾うほかありません。
図面から拾える手がかりは3つあります。1つ目は建具の描き方で、四分円が描かれていれば開き戸、二重線が横に伸びていればスライドドア(引き戸)です。開き戸は開くために90cmの半径を必要とし、引き戸は必要としません。2つ目は階段で、DNが下り、UPが上りを示します。3つ目は方位記号で、北を指す矢印が図面の隅に置かれます。独立キッチンかカウンターキッチンかも、壁の線が台所を囲んでいるかどうかで判別できます。
間取りのシミュレーションで確かめられること、確かめられないこと
間取りのシミュレーションや作成アプリが確かめられるのは、入力した寸法どうしの衝突だけです。図面をなぞって家具の矩形を並べれば、通路が60cmを割るかどうかは画面の上で判定できます。この判定の精度は、入力した数字の精度を超えません。
アプリが知らない数字は4つあります。
- 測る:壁の内側から内側までの実寸。図面の面積は壁の中心線で計算されているため、歩ける床はそれより狭くなります。
- 測る:窓の下端の高さと、掃き出し窓が床まで届いているか。家具の背が窓を塞ぐかが決まります。
- 測る:梁や柱が室内に出っ張っている奥行き。壁面に見えて、家具が壁につかない箇所です。
- 測る:扉が開ききったときに床を占める範囲。開き戸なら90cmです。
この4つを入れたうえで、江戸間なのか団地間なのかを確定させます。規格を取り違えると6畳の面積が2.27m²ずれ、ベッド1台ぶんの判断が変わります。仕切りのない部屋でこの引き算をどう進めるかは、ワンルームのレイアウトのページが扱います。