和モダンとは|畳のある部屋を今の家具でまとめる

和モダン:畳と現代の家具を、高さでそろえる

和室をモダンにまとめる手順は、江戸間で88cm × 176cmの畳1枚を単位に家具の大きさを決め、床に近い家具の高さを1つの水平面にそろえることです。

和モダン:畳と現代の家具を高さでそろえるの色と素材の配分を帯で示した図。
和モダン:畳と現代の家具を高さでそろえる。和室の目線は低い。家具の高さを一枚の面にそろえると成立する。

和モダンは、畳と現代の家具を、高さでそろえるテイストです。日本の部屋はもともと床に座る前提で家具の高さが決まっていて、いま流通している家具はいすに座る前提で決まっています。この2つの基準を1部屋に混ぜると、色や素材が合っていても視線の高さがそろいません。

和モダンとは何か

畳の寸法は規格ごとに違い、同じ6畳でも面積が変わります。JIS A 5901では複数の規格が並列で認められていて、1畳の寸法は京間955 × 1910mm、中京間910 × 1820mm、江戸間880 × 1760mm、団地間850 × 1700mmです。不動産広告の畳表記は、地域により最大およそ26%の面積差があります。

規格1畳6畳主な地域
京間0.955 × 1.910m2.865 × 3.820m = 10.94m²関西、中国、九州
中京間0.910 × 1.820m2.730 × 3.640m = 9.93m²東海、北陸
江戸間0.880 × 1.760m2.640 × 3.520m = 9.29m²関東と全国の賃貸
団地間0.850 × 1.700m2.550 × 3.400m = 8.67m²公団、アパート

高さの基準は、部屋ごとに1つだけ選びます。低い面で通すか、高い面で通すかの2択です。低い面は、座面高40cm前後のソファに、高さ35cmから45cmのローテーブルを合わせた組み合わせ。高い面は、高さ70cm前後のダイニングテーブルに、座面高40cm前後の椅子を合わせた組み合わせです。両方を1部屋に置くと、畳の上に水平面が2つできます。

2つの面をつなぐ数字が差尺です。差尺は天板の高さから座面の高さを引いた寸法で、目安は27cmから30cm。ダイニングでは70cmから40cmを引いて30cmになります。同じ座面高40cm前後のソファで食事もするなら、テーブルは35cmから45cmではなく67cmから70cmに上げます。差尺を27cmから30cmに保つためで、和モダンで高さをそろえるという判断は、この引き算で決まります。決めたあとは、収納やテレビ台の天板もその面に近づけます。

和モダン:畳と現代の家具を高さでそろえるの色と素材の配分を帯で示した図。
和モダン:畳と現代の家具を高さでそろえる。和室の目線は低い。家具の高さを一枚の面にそろえると成立する。

部屋を和モダンにしているもの(色と素材の配分)

素材は2つまでに絞ります。畳のい草がすでに1つの素材として70%の側に入っているためで、ここに木と布を足すと素材は3つになります。木は杉やヒノキのような明るい和の木か、ウォールナットのような濃い木のどちらか一方に固定します。布は麻か綿の無光沢で、光沢のある化繊はい草の質感と競合します。

色は、畳の色を基準に決めます。い草は新しいうちは緑がかり、時間とともに黄みに寄ります。この変化する色に対して、アクセントカラー5%は黒か藍のように振れ幅の小さい色を選ぶと、畳が変色しても配分が崩れません。ナチュラルインテリアとは素材の選び方が近く、北欧インテリア:明るい木、白い壁、そして一色だけの差し色のように5%へ彩度の高い1色を入れると、畳の黄みと干渉します。

賃貸の和室で動かせるのは、メインカラー25%とアクセントカラー5%の層だけです。配色を70%、25%、5%で数えるのは、インテリアで広く使われている目安です。畳、壁、天井の70%は入居時のまま使います。1LDKや2LDKで和室が1部屋だけある間取りでは、その部屋だけ床の素材が違うため、続き間のリビングと同じテイストにするより、高さの基準だけをそろえるほうが無理がありません。

  • 動かせるのは、家具、カーテン、ラグ、小物。テイストはこの層で作ります。
  • 動かせないのは、畳、壁、天井、押入れの位置。測って前提にします。
  • 戻す必要があるのは、畳のへこみ。重さを接地面積で割った値が大きいほど深く残ります。

和モダンで置く家具と、その寸法

畳1枚は、江戸間で88cm × 176cmです。この1枚を単位にすると、家具が畳の目地をまたぐかどうかがすぐ分かります。ベッドの幅はシングル97cm、セミダブル120cm、ダブル140cm、クイーン160cm、キング180cmで、長さはいずれも約195cm。クイーンには幅170cmの仕様もあります。シングル97cmでも畳1枚の短辺88cmを超えるため、和室に置くベッドは必ず2枚以上の畳にまたがります。

幅と奥行きも、畳の目地で数えられます。ソファの幅は1人掛けが約60cmから90cm、2人掛けが140cmから160cm、3人掛けが170cmから200cm、奥行きは1人掛けで約70cmから80cmです。いずれも範囲で示される目安で、1つの数字ではありません。江戸間の畳1枚の短辺は88cmですから、2人掛けの140cmから160cmは畳2枚分の1.76mに収まり、3人掛けの170cmから200cmは収まりません。

和モダンが向く広さと、向かない広さ

向くのは、畳の目地を基準に家具の位置を決められる広さです。1人掛けのソファでも設置には幅90cm程度が必要で、ソファを置くなら6畳以上が目安になります。

江戸間6畳の2.64m × 3.52mにセミダブル120cmを長辺に沿って置くと、短辺に残るのは1.44mです。ここから通路の60cmを引くと、反対側に置ける家具の奥行きは84cmまで。押入れのある和室では、この84cmのなかで押入れの前を空けておく必要があります。押入れの間口は半間で約91cm、奥行きの有効寸法は75cmから80cmです。

キッチンが同じ部屋に付く6畳の賃貸では、調理する側の通路を先に確保します。大人1人が通る幅は60cm、物を持って歩くなら75cm、2人がすれ違うには90cmです。家具配置は、アプリやシミュレーションを使わなくても、壁の長さを測って方眼紙に実寸で書き出せば同じ判断ができます。

和モダンでよくある失敗

和モダンでよくある失敗は、水平面が2つできることです。座面高40cm前後のソファと高さ35cmから45cmのローテーブルを置いた部屋に、高さ70cm前後のダイニングテーブルを足すと、畳の上に低い面と高い面が並びます。失敗を予測する数字は家具の色ではなく、天板の高さの種類の数です。

2つ目は、差尺が合わなくなることです。座面高40cm前後のソファで食事もするなら、合わせるテーブルは35cmから45cmではなく67cmから70cm。差尺27cmから30cmを外れた組み合わせは、高さをそろえたつもりでも合いません。3つ目は、畳のへこみです。

畳のへこみは、家具の重さそのものではなく、脚が畳に接する面積で決まります。脚が細い家具ほど同じ重さでも圧力が高くなるため、板を敷いて接地面積を広げる方法があります。この扱いは、和室:畳を傷めずに家具を置くための重さと面積の側で詳しく測ります。

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