ジャパンディとは|和と北欧が重なるところ

ジャパンディ:北欧の機能と和の余白が重なる部分だけを残す

ジャパンディインテリアは、北欧の家具の機能と、和室の余白の取り方だけを重ねたテイストで、色は3つ、素材は2つに絞り、アクセントカラー5%には色ではなく黒か濃い木を置きます。

ジャパンディ:北欧と和が重なる部分の色と素材の配分を帯で示した図。
ジャパンディ:北欧と和が重なる部分。北欧から機能を、和から余白を。重なる部分だけを残す。

ジャパンディとは、北欧の機能と和の余白が重なる部分だけを残した配分のことです。ベースカラー70%は白から生成りの壁と木か畳の床、メインカラー25%は濃い木の家具、アクセントカラー5%は黒。北欧インテリア:明るい木、白い壁、そして一色だけの差し色との違いは、この5%が色ではなく黒であること、そして置く物の数そのものが少ないことです。

ジャパンディとは何か

ジャパンディが北欧と和から取っているものは、それぞれ1つずつです。北欧からは家具の機能、つまり座面や天板の高さが用途で決まっている作り方を取ります。和からは余白、つまり床と壁を物で埋めない面の残し方を取ります。装飾のある脚、彫り、金物の光沢は、どちらの側からも取りません。

数え方は色3つ、素材2つです。色は白か生成り、木の色、黒の3つ。素材は木と布の2つで、金属と石は入れません。この2つの数字が、ジャパンディとナチュラルモダンや北欧を分けています。70%、25%、5%という配分は、インテリアの配色で広く使われている目安です。

ジャパンディ:北欧と和が重なる部分の色と素材の配分を帯で示した図。
ジャパンディ:北欧と和が重なる部分。北欧から機能を、和から余白を。重なる部分だけを残す。

部屋をジャパンディにしているもの(色と素材の配分)

25%の家具は、木を1種類に固定して選びます。ウォールナットのように濃い木を選んだら、テレビボード、テーブル、椅子、キャビネット、棚、サイドテーブルまで同じ木でそろえます。ウォールナット床の部屋なら、家具も同じ濃さに寄せるほうが、25%の層が1枚の面として読めます。オークで統一する場合は、床より1段濃い色を選ぶと家具の輪郭が残ります。

置くものジャパンディでの扱い
ベース70%床、壁、天井白から生成りの壁。床は木か畳。アクセントクロスは使わない
メイン25%テレビボード、テーブル、椅子、棚、カーテン木は1種類。布は麻か綿で、無光沢
アクセント5%花瓶、時計、アートパネル、植物黒か濃い木。色は足さない

布は麻と綿を無光沢のまま使います。カーテン、クッションカバー、ラグに光沢のある化繊を混ぜると、5%の黒が浮いて見える配分になります。照明はシーリングライト1灯で終わらせず、ダイニングにペンダントライトを足して2灯以上にします。器具の色は黒か木で、ここが北欧との分かれ目です。

床が畳の部屋でも、この配分はそのまま使えます。江戸間の畳1枚は88cm × 176cmで、い草の色は70%の側に入ります。この場合、木は畳より濃い1種類に固定し、布は麻に絞ると、素材は木と麻の2つに収まります。賃貸で床を替える場合のクッションフロアも70%の層です。アクセントクロスのように壁の1面だけ色を変える手は、ジャパンディでは使いません。余白は色でつくるのではなく、置かないことでつくるためです。

ジャパンディとナチュラルの違いは、色の濃さ1点です。ナチュラルインテリアは木、麻、綿の素材の色をそのまま残し、パインや籐のような明るい木を使い、黒を置きません。ジャパンディは同じ麻と綿を使いながら、木をウォールナットのような濃い側に振り、5%に黒を置きます。ナチュラルモダンは、その中間で直線的な形を選んだものにあたります。

もう1つの違いは、物の数です。ナチュラルは棚に物が並んでいても成立しますが、ジャパンディは壁面と床面の余白そのものが構成要素になります。ウォールシェルフを1段だけ付け、そこに置くものを3点までにする、といった数え方で管理します。

ジャパンディで置く家具と、その寸法

置く家具は点数が少ないぶん、1点ずつの寸法がそのまま部屋の高さを決めます。ダイニングテーブルの高さは70cm前後、椅子の座面は40cm前後で、その差である差尺の目安は27cmから30cmです。ソファの座面も40cm前後で、合わせるローテーブルの高さは35cmから45cm。同じソファで食事をするなら67cmから70cmに上げます。ソファの幅は1人掛けが約60cmから90cm、2人掛けが140cmから160cm、3人掛けが170cmから200cm、奥行きは1人掛けで約70cmから80cmです。いずれも範囲で示される目安で、1つの数字に決まってはいません。

収納は、見える面を減らす方向で選びます。扉のあるキャビネットを基本にし、ウォールシェルフを付けるなら1段まで、そこに載せる花瓶やアートパネルは3点までと決めておくと、5%の枠が数で管理できます。

ジャパンディが向く広さと、向かない広さ

面積が小さい部屋ほど、5%の黒は先に減らします。一人暮らしのワンルームでは、家具の数が少ないため25%の層が2点か3点しかなく、そこに黒を足すと5%を超えます。江戸間の6畳は2.64m × 3.52m、面積は9.29m²で、この広さに置ける大きな家具はベッドとテーブルの2点までです。ベッドを壁に寄せ、残る通路は最低60cmを確保します。

ソファを置くかどうかも広さで決まります。1人掛けでも設置には幅90cm程度が必要で、ソファを置くなら6畳以上が目安です。江戸間6畳の短辺2.64mに2人掛けの160cmを置くと残りは104cmで、2人がすれ違う90cmは残ります。3人掛けの200cmなら残りは64cmになり、物を持って歩く75cmが取れません。余白そのものを構成要素にするテイストでは、この残り寸法が向き不向きになります。

トイレや玄関のように面積が1m²台の場所では、比率をそのまま縮めます。床と壁が70%、収納の扉が25%、残る5%はティッシュケースか花瓶の1点だけ、という配分です。小物を2点以上置くと、狭い面では5%が実質20%になります。

ジャパンディでよくある失敗

ジャパンディでよくある失敗は、余白の側から埋まっていくことです。色3つと素材2つを守っていても、床と壁面に置く物が増えれば、和から取った余白は残りません。失敗を予測するのは色の数ではなく、床置きと壁付けの点数です。

2つ目は、光沢の混入です。麻と綿を無光沢でそろえた部屋に、光沢のある化繊のカーテンやガラスの天板が1枚入ると、5%の黒より先にそこが目に入ります。3つ目は、通路の不足です。家具の間の通路は最低60cm、目安は60cmから90cmで、余白を残すという判断は、まずこの寸法が取れているかどうかで決まります。

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